台風編
想定例
私は地味で典型的な陰キャなレズビアン。男性恐怖アリ。彼女ナシ。一人暮らし。乗用車ナシ。
本日夜に大型台風の直撃が予想されおり、住んでいるアパートが『土砂災害警戒区域』に指定されているので、早めに避難を開始した。
避難所でやること
・受付
貴女はなんとかずぶ濡れになりながら避難所にたどり着くことが出来た。 まず、必ず受付をしよう。
『避難者名簿(地町村によって名称は異なる)』を記入し、提出することで受付は完了する。
『避難者名簿』で難しい内容を聞かれることはないが、書き方が分からない部分は受付係に質問しよう。
・場所の確保
早めに避難すると、自由に自分の場所を確保できる。
好きな場所を自分のスペースとして確保しても良いが、これから避難してくる方への配慮を忘れないように。
また、近年は一家族ごとに段ボールなどで仕切りをしてくれる市町村もあるが、殆どの避難所にはそのような物はないと思っていて構わない。
じつはあの仕切り、かなり高価なものなのだ。是非、ネットショップで値段を調べていただきたい。
・備品の受けとり
貸し出し用の毛布を受け取ろう。
また、もし貴女が食事を持参できていなかった場合は、非常食の配布の有無を質問し、あったら貰っておこう。
ここでも、譲り合いの精神を忘れることなく。
・時間つぶし
避難中は基本、やることがない。持参した物で時間をつぶそう。
台風の情報や被害状況などの情報収集を数時間おきに行っておこう。台風の状況により、一泊しなくて済む可能性もある。
また、スマホなどを充電する際、他の避難者と充電できる場所を取り合うトラブルが起こらないよう、持参したテーブルタップを使用しておこう。
・食事
持参した物を食べよう。
お湯が必要であれば、避難所の運営に聞いてみよう。たいていの場合は施設内にある調理室や給湯室を使用して構わないと言われる。
・就寝
なにもやることが無くなったら毛布をかぶって眠ってしまおう。
しかしながら、避難所は防犯上の理由から、夜がふけると部屋を若干薄暗くすることはあっても全消灯することはない。
また、他人がいる気配が気になり、熟睡することは出来ないだろう。
しかも、避難部屋は男女で分けていない。男性恐怖持ちレズビアンの貴女の隣に、いい歳のオッサンが横になる可能性も十分にある。
場所を確保する時点で男性が怖いと感じるのなら、できるだけ女性の多い場所を選ぼう。
運営の詰所の近くの部屋を選ぶもの良い。
持ち物に防犯ブザーを記載したのは、睡眠時に手に届く場所に置いて欲しいからだ。非常時に変なことをするような輩はいないと信じたいが……念のために。
あと、貴重品は必ず身に着けておくこと。
・退所
台風が過ぎて雨も上がり、安全が確保できたと判断したら、退所して構わない。
退所の際は必ず受付に声をかけて退所する旨を伝えること。また、借用した毛布は受付に返却すること。
最後に
某新聞社の調査によると、『地域防災計画』や『避難所運営マニュアル』等にLGBTへの配慮を盛り込んでいる自治体は全体の23%であった。
避難所開設時の運営は、休む暇も寝る暇もなく任務に追われている。LGBTの方への配慮だって勿論したい。けれど、そんな余裕がない。
また、施設の部屋数によっては、どうしてもLGBTの方を優先した部屋割りができるとは限らない。
「仕方ない」とは言いたくない問題だが、避難所の運営担当は出来る限りの対応をしてくれていることを忘れてはならない。
レズビアンのための防災講座の冒頭にも記載したが、『ちょっと頑張れば、ちょっとマシになる防災』がこのシリーズの目的である。
貴女が『ちょっとマシ』になったことで、運営の人間の負担も減り『ちょっとマシ』になる。『ちょっとマシ』を広げることで避難所の雰囲気も良くなる。
是非、実践していただきたい。
次回は避難の裏技とペットを連れた避難について解説する。
(続き)レズビアンのための防災講座*5(台風編)