『レズビアン』と言う単語を聞いた時、何を連想するだろうか?
キツいフェミニストめいた女性だろうか。
エロスティックな艶めかしい女性同士の絡みだろうか。
単に男性が受け入れられない頭のおかしい女性だ、と思うだろうか。
地味レズビアンの苦悩
地味レズビアン、略して『地味ビアン』は常に肩身の狭い思いをしている。
シチュエーションごとの地味ビアンの気持ちはこうだ。
・できれば無難に過ごさせてよ…
『地味ビアン』にしてみれば、皆に注目されているシチュエーションは地獄だ。
カミングアウトは全くしないか、本当に親しい友人だけ。
プライド・パレード??行くわけないじゃん。誰に見られるか分からないし。
最近Youtubeにレズビアン系Youtuberが出始めてきたのは知っているけど、私はあんなに綺麗じゃないいし、可愛くもないし、キラキラしてないし…まるでテレビの向こう側位に遠い世界。
セクシャルマイノリティーの友達を作りにビアンバーに行ったら?
…嫌よ、とてもうるさい音楽がガンガンかかってるクラブみたいなイメージしかないし。そんなとこ行ったら卒倒しそう。
でも、本当は同じセクシュアリティの友達が欲しい。
でも、かろうじて始めたTwitterのセクマイ専用のアカウントも、絡んでくるのは明らかに男のエロス垢ばかり…。
つらい…。とても寂しい。
・私って本当にレズビアンなのかな…
キラキラ系レズビアンYoutuberみたいに堂々とカミングアウトなんかできないし、どこかのセクマイを売りにしている芸能人みたいに芸術の才能なんてないし…本当は私、ただただ結婚とか出産がめんどくさいってだけでレズビアンだと勘違いしているのかな…。
出会いもないから、彼女なんてできるはずもないし。
そもそも告白ってそのまま私のカミングアウトもセットじゃん。そんなのできるわけないよ。
自分のセクシュアリティをはっきり「私はレズビアンです」って言えない…。
・男の人に慣れていないだけなのかな…
今日、会社の同期のエミが
「えー!彼氏いたことないのぉ~!それって、単に経験がないから慣れていないだけだよー!イイ男、紹介してあげるからさ!」
って言ってた。
私って単に男に慣れていないだけなのかな…。
ただ、自分がモテないだけのことの理由づけをレズビアンって言っているだけなのかな…。
でも、男の人は嫌いだし、作るなら彼女ほしいよ…
・社会への不信感
LGBTフレンドリー企業…? 知ってるけど、そんなの信じられる訳ないじゃん。『本音と建前』って日本語知ってる?
会社なんて規模が大きければ大きい程、それなりの人材集めないといけないんだから、会社として見たらLGBTなんか気にしてらんないよ。
そして、“企業としての取り組み”と、その企業にいる“個人の考え”がバラバラなんてよくあることじゃん。
「LGBTフレンドリー企業だから、カミングアウトしちゃおー!」なんて思ってホイホイとカミングアウトなんてしちゃった日にゃ、絶対イジメに合うってば。
これは、罠だ。絶対に信じない。
・孤独死が怖い
私はこのまま、ずっとひとりぼっちのまま死ぬのかな。
寂しいな。
彼女なんか作れないし、そもそも出会いなんてないし。自分のセクシュアリティもまだよく分からないし。気持ちを聞いてくれる友達もいないし。
男の人が嫌いなのをなんとか克服して、適当に街コン行って相手見つけて…ああ、そもそも私が“普通”になるのはハードルが高いや。
誰も愛せず、誰からも愛されず終わる私の人生って意味あんの?
自己責任なのは分かってるよ。
でも、男の人が苦手なんだもん。怖いんだもん。
私ほど生産性のない人間って、この世にいるのかな…
まとめ
地味ビアンはとても繊細な方が多い。
引きこもっているクローゼットの外に安全な場所があることも知らない。
いや、そもそも情報が偏っており、なかなかクローゼットの外の安全確認ができないのだ。
本当は初心者がとても通いやすいビアンバー、Twitterのコミュニティ、その他LGBT支援の団体…その他、筆者も知らない居場所がきっとある。
居場所が見つからないと諦めないでほしい。
レズビアンはつらい。本当につらい。
それでも、貴女が頑張ってクローゼットから安全な場所に一歩でもいい足を延ばしてくれることを祈って、このサイトを運営し続けている。
一日も早く、貴女のつらさが軽くなりますように。